【魂のルーツ】
あなたを初めて見た人は、まず「おっとりした人だな」と思うはずです。声を荒げる感じもしない。
急いている様子もない。まわりがざわついていても、ひとりだけ水面が静かなまま、そこにいる。
けれど、それで終わる人ではありませんよね。
子供の頃を思い出してみてください。おとなしいと言われながら、ここだと思ったことには、誰よりも長く食らいついていなかったでしょうか。
みんなが飽きて離れていったあとも、ひとり残ってやり続ける。叱られても泣いて引き下がるより、内側で「いや、こうしたい」と静かに決めている。
そういう子だったのではないかと思います。
外から見えるおだやかさと、内側で動いているものとの差。これがこの魂のいちばん奥にあるものです。
表面はのんびりして見えても、中ではいつも前へ進もうとする力が流れています。止まっている水ではない。
穏やかな顔をしたまま、確かにどこかへ向かっている。
その力は、ときどき自分でも持て余すくらい強く出ることがあります。「私、本当はけっこう負けず嫌いかもしれない」。
そう気づいた瞬間が、人生のどこかにありませんでしたか。おっとりして見える。
けれど中身は、まるで違う。
面白いのは、その強さがとげとげしさにならないところです。あなたには生まれつき、まわりを和ませる明るさがある。
一緒にいるとなんだかほっとする、と言われたことがあるはずです。きつく前へ出る力と、人をやわらかく包む温かさが、同じひとりの中に同居している。
だから周囲は、あなたの芯の強さに最後まで気づかないことも多いのです。
春の光のように、と言えば近いでしょうか。冷たく凍っていたものを、いつのまにか溶かしてしまう。
激しさではなく、じんわりとした温度で。あなたが部屋に入ると空気がゆるむのは、たぶんそういう質を持っているからです。
ただ、ここで一つだけ。