【魂のルーツ】
小さな頃のあなたを思い出してみてください。
何かを見つけると、まず近づいていったのではないでしょうか。
触って、ひっくり返して、これは何かと問う。大人が答えに困るような問いを、平気な顔で重ねていく子。
「どうして空は青いの」で終わらず、「じゃあ夜はどうして黒いの」と続けてしまう。そういう子供だったのではないかと思います。
知りたいという気持ちが、息をするのと同じくらい自然に湧いてくる。これがあなたの魂の、いちばん深いところにある性質です。
ただ知って終わるのではありません。あなたには、もうひとつ続きがあります。
知ったことを、誰かに話したくてたまらなくなる。覚えたばかりの言葉を家族に披露したり、読んだ本のあらすじを友だちに語って聞かせたり。
集めた星々の知を、自分のなかにしまい込まず、外へ手渡そうとする。蓄えることと伝えることが、あなたのなかではひとつながりになっています。
しかもあなたは、伝えるのが上手でした。同じことを話しても、あなたが話すと相手の目の色が変わる。
難しいことを、相手のわかる言葉に置き換える力。これは努力で身につけたというより、はじめから手のなかにあった感覚に近いのではないでしょうか。
おもしろいのは、あなたが物事を頭で受け取ろうとするところです。人の気持ちさえ、理屈で感じ取ろうとする癖があります。
誰かが泣いていると、まず「なぜ泣いているのか」を考えはじめる。寄り添うより先に、原因を探る。
冷たいわけではありません。あなたにとっては、わかることが、いちばん近づく方法なのです。
そして、あなたの学び方には、ひとつ譲れないものがあります。借り物の知識では満たされない。
自分の足で歩いて、自分の手で確かめたものでなければ、本当に身についた気がしない。
机の上で覚えたことより、転んで覚えたことのほうを信じる。そういうたしかさが、あなたの土台になっています。
だから、あなたの胸のなかには、いつもたくさんの星が集まっています。
読んだもの、見たもの、確かめたもの。それらが少しずつ積み重なって、今のあなたをかたちづくってきました。
ただ、ひとつだけ。