【魂のルーツ】
あなたの内側には、まっすぐ天を目指して伸びていく一本の木が立っています。天を突く孤高の神木。
これがあなたという人の、いちばん奥にある姿です。
子供のころを思い出してみてください。まわりがおもしろがって誰かをからかうとき、あなただけはうまく輪に入れなかったのではないでしょうか。
入りたくなかったというより、心がついていかなかった。曲がったことが、ただ気持ち悪かったのだと思います。
理屈の前に、体のほうが先に拒んでいた。
約束をひとつ覚えていて、相手がとうに忘れたころになっても守ろうとする。そんな子でもありましたよね。
律儀だね、と笑われても、どうしてみんなは平気なのだろうと不思議だった。あなたのなかには、生まれたときから一本の筋のようなものが通っていて、それがどうにも曲げられない。
素直で、どこか古風で、礼儀や順番をきちんと大事にする。そういうところが、幼いころから変わらずに続いているはずです。
正直さは、ときどき損な役回りを連れてきます。うまく調子を合わせれば丸くおさまる場面でも、あなたはつい本当のことを言ってしまう。
言ったあとで、また言ってしまった、と思う。それでも次も同じようにする。
器用に立ち回れたら楽なのに、と感じながら、結局まっすぐな道しか選べない。それはあなたが不器用だからではなく、嘘の上に立っていると自分のほうが苦しくなってしまうからではないでしょうか。
おっとりして見える。けれど、ぼんやりしているわけではありません。
木はゆっくり育つように見えて、その芯はとても硬い。あなたも、急かされても自分の速さを崩さず、地道に同じことを積み重ねていける人です。
頼まれたことは最後まできちんとやり遂げないと気がすまない。その責任感も、誰かに言われて身につけたのではなく、もともと備わっていたもの。
派手ではないかもしれません。でも気づけば、ずいぶん遠くまで伸びている。
ひとつ、静かに置いておきたいことがあります。あなたという木は、足元の土から養分を吸い上げることをしません。
だからこそ、まわりの濁りに染まらず、澄んだままでいられる。