【魂のルーツ】
子供の頃、みんなが同じ遊びで盛り上がっているとき、あなたは少し離れた場所からその輪を眺めていたことがありませんでしたか。仲間外れにされていたわけではありません。
誘われれば入っていく。けれど心のどこかで、ずっと続く一体感に身を浸しきれない自分がいた。
その感覚を、覚えているかもしれません。
同じ場所に長くとどまるのが、あなたにはどこか窮屈でした。教室でも、部活でも、後の職場でも、馴染んだ頃にふっと別の景色が見たくなる。
落ち着かないのではありません。流れていく先に、自分の居場所が待っている気がしていた。
あなたの魂は、定住よりも移ろいのなかで呼吸が深くなるようにできています。
一人でいる時間を、寂しいとばかりは思わなかったはずです。むしろ、誰にも気を遣わずに過ごせる静けさのなかで、頭の奥がすっきり澄んでいく。
本を読む、空を見る、考えごとの糸をたどる。そういうひとりの時間が、あなたを養ってきました。
理知的で、少し古風なところもある。流行りに乗り切らず、自分の物差しで物事を測る癖が、幼い頃から続いています。
おっとりして見える。けれど芯の部分は誰にも預けていない。
霧の夜に正しい道を示す一角獣のように、あなたは群れの中心ではなく、群れの少し外から、進むべき方角を静かに見定めてきました。みんなが右へ流れるとき、ひとり立ち止まって「本当にそっちでいいのか」と問える。
その感覚は、外から来たものではありません。生まれたときから、あなたの内側にあったものです。