【魂のルーツ】
子供のころのあなたを思い出してみてください。にぎやかな輪の中心にいるより、少し離れたところから、みんなの様子をそっと見ていることが多かったのではないでしょうか。
声は大きくない。前に出たがるわけでもない。
けれど、内側ではいつも何かをしっかり握っていた。そういう静けさを、あなたは小さなころから身にまとっていました。
たとえば、欲しいものがあっても、すぐに口に出さなかった。誰かに譲ってしまったあとで、ひとりで悔しさを噛みしめていた。
けれど次の機会には、きちんと手を伸ばしていた。そんな場面に覚えはありませんか。
あるいは、習い事でも勉強でも、目立つ進み方はしないのに、気づけば最後まで残っているのはあなただった。途中でやめる子が多い中で、あなたはやめなかった。
理由を聞かれても、うまく言えない。ただ、自分の中で「ここで投げ出したくない」という芯が、静かに立っていた。
雪原の下で熱を蓄える焔の巡礼者。それがあなたの魂の姿です。
表面は白く静まった雪に覆われていて、見ている人には、おとなしくて控えめな子だと映ります。けれどその雪の下には、消えることのない熱が灯っている。
冷たさの下で、ずっと温度を保ち続けている火です。これが、あなたが生まれ持った性質の真ん中にあるものです。
あなたは無口に見られがちですよね。引っ込み思案だと言われたこともあるかもしれません。
でも、内側にあるものは、まるで違っていた。じっと何かを秘めている静けさ。
それは弱さではなく、深さでした。気品ある落ち着きの中に、強い意志がしまわれている。
あなたを長く知る人ほど、ある時ふいに、あなたの根の強さに驚いたのではないでしょうか。
理知的で、どこか古風なところもあったかもしれません。
流行りものに飛びつくより、自分が本当に納得できるものを、時間をかけて選んでいた。そういう選び方をしてきた人です。
ただ、ひとつだけ。