SOUL AVATAR DEEP READING

No. 04

丁卯 ひのと・う

春の野の花を渡る、羽に火を宿して飛ぶ蝶

人生のちょうど真ん中あたりに立つと、来た道がふいに長く見える瞬間がありますよね。
たくさんの人に会って、いくつもの場所を通り過ぎて、そのたびに少しずつ何かを受け取ってきました。
けれど、振り返ったときに残っているのは、自分がどこへ行ったかよりも、どこにも長くは留まらなかった、という感触のほうかもしれません。

落ち着かないわけではないのです。
むしろ、その場その場で精いっぱい心を動かしてきました。
それでも、ひとところに根を下ろして安心する、という感覚だけは、あなたのなかでいつも少しだけ遠かったのではないでしょうか。

この鑑定書は、その遠さを直すためのものではありません。
あなたの魂がもともとそういうつくりをしていて、その軽やかさこそが力なのだ、ということを、これからゆっくり確かめていきます。
落ち着かなさの正体が、実は美しいものだったと気づくところから、後半生は変わりはじめます。

【魂のルーツ】

子供の頃、あなたはきっと、まわりの誰よりも色や音や言葉に細かく反応する子だったのではないでしょうか。
絵本のなかの一行が妙に心に残って、夜まで反芻していたり。歌のメロディを聞いただけで、勝手に物語をふくらませていたり。
誰かに教わったわけでもないのに、頭のなかにはいつも、自分だけの世界がひとつ立ち上がっていました。

そういう子は、たいてい少し変わっていると言われます。でも、あなたのそれは奇抜さではなくて、感じたものを自分の手でつくり替えてしまう力でした。
同じものを見ても、あなたの内側を通ると、まったく新しい何かになって出てくる。
この性質が、あなたの魂のいちばん深いところに置かれています。

春の野を渡る蝶を思い浮かべてみてください。
野には同じ花がいくつも咲いているのに、その蝶はどの花の前でも、はじめて出会ったように羽を止めます。
ありふれたものを、ありふれたまま通り過ぎない。これがあなたの感じ方なのです。

学ぶことや、美しいものに触れることが、あなたにとってはただの趣味を超えていました。
きれいな文章、音楽、絵、考え方。そういうものの近くにいると、呼吸が深くなる。
理屈で得をするからではなく、そこが居心地のいい場所だから、自然と足が向いてしまう。子供の頃から、勉強や手仕事のなかに、ふっと安らぐ時間があったのではないでしょうか。

そしてあなたの創造は、単純に計算されたものではありませんでした。いつも、情がこもっていました。
誰かを思って作ったもの、好きな気持ちから生まれたもの。そこに自分の感情が乗っていないと、どうにも力が入らない。
素直な人なのです。感じたことをそのまま大切にして、ひねくれずに受け取ってきました。

身内への情の深さも、早くからあなたのなかにありました。親や兄弟のことを、口には出さなくても心のどこかでいつも気にかけている。
少し距離ができても、その隙間を、あなたは責める言葉ではなく優しさで埋めようとしてきました。
愛し方を知っている魂です。

ひとつだけ、子供の頃から続いていた静かな違和感があります。

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