【魂のルーツ】
子供の頃、転んで泣いている子のそばに、気づけば真っ先にしゃがみ込んでいた。そんな記憶はありませんか。
誰かに頼まれたわけでもないのに、痛がっている人の前を素通りできない。あなたの優しさは、努力して身につけたものではなく、生まれたときから手のひらにあったものです。
この聖者の魂を生きる人は、人を疑うことを、そもそも知りません。差し出された言葉を、まずまっすぐ受け取る。
裏を読むより先に、相手の事情を思ってしまう。世間ではそれを「お人好し」と呼んだりしますよね。
けれど、人を信じられるというのは、ほんとうは稀な才能です。誰もが持てるものではありません。
思ったことが、そのまま顔に出る。嬉しいときは隠せず、悲しいときも取り繕えない。
まっすぐすぎて、ときどき自分でも持て余したのではないでしょうか。回り道をして物を言うのが、どうにも苦手。
心に浮かんだことを、まっすぐ言葉にしてしまう。その純粋さが、まわりの人をどれほど安心させてきたか。
おそらく、あなたは少しおっとりして見られてきました。穏やかで、角がない。
けれどその内側には、人の痛みを自分のことのように感じてしまう繊細なところがあって、その柔らかさを、表にはあまり出してこなかったのではないでしょうか。理知的に物を見るところもあって、感情だけで動いているわけでもない。
優しいだけの人、と言われると少し違う。そう感じる瞬間が、あなたにはあるはずです。
幼い頃から、誰かが困っていると放っておけませんでした。自分の取り分を、すっと差し出してしまう。
それで損をしたことも、きっと数えきれないほどあったでしょう。それでも、与えることをやめられなかった。
あなたにとって与えるのは、選択ではなく、呼吸に近いものだからです。
ただ、ひとつだけ。